活動レポート
- 消費税/インボイス
税抜経理、税込経理の違い
・消費税の会計処理
消費税の会計処理には「税抜経理」と「税込経理」の2つの方法があり、
どちらを選択しても良いことになります。(免税事業者は税込経理のみ)
今回はそれぞれどのような方法でどこに違いがあるのかご紹介したいと思います。
・税抜経理とは
税抜経理とは消費税と本体金額を別にして処理する方法です。
・税込経理とは
税込経理とは消費税と本体金額を含めた金額で処理する方法です。
・具体的な仕訳例
2,200円(税込)で掛仕入し、3,300円(税込)で
掛により販売した場合の仕入時、販売時、決算時の仕訳
<税抜経理の場合>
*仕入時 仕入2,000 買掛金2,200
仮払消費税等200
*販売時 売掛金3,300 売上3,000
仮受消費税等300
*決算時 仮受消費税等300 仮払消費税等200
未払消費税等100
<税込経理の場合>
*仕入時 仕入2,200 買掛金2,200
*販売時 売掛金3,300 売上3,300
*決算時 租税公課100 未払消費税等100
どちらを選んだ場合でも、納付する消費税額に違いはありません。
あくまで会計処理上の違いです。
・税抜と税込はどちらが良いのか?
税込経理は消費税をいちいち記録しなくて良いので経理処理の容易さ
という意味では税込経理がやりやすいというメリットがあります。
それでは税金計算するうえではどちらが有利なのでしょうか?
違いの一つに支払う消費税の経費(損金)算入時期があります。
税込経理の場合、基本的には消費税を支払った時に経費となります。
従って、令和2年度分の消費税は令和3年度の経費となります。
税抜経理の場合、
必然的に未払金計上され令和2年度分の消費税は令和2年度の経費となります。
その他、交際費等の損金不算入額の計算において、
税抜経理なら税抜金額により計算するため一般的に税抜経理のほうが有利になります。
税抜、税込どちらでも任意に選択できますが、
仮に税抜経理から税込経理に変更したような場合は
重要な会計方針の変更となるため注意が必要です。
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