活動レポート
- その他(企業経営等)
会社の健康状態を測る魔法の数字を知ってますか?
皆さんは健康診断に行ってますか?
年をとればとるほど
体の状態が気になりますよね。
財務分析もそれと同じで
会社の健康状態を表します。
題名に魔法の数値と大袈裟に書きましたが、
要はその企業にとって
必要な数値を把握することが大切です。
それでは何の数値を気にすれば
良いのでしょうか?
全企業にとって共通して必要な数値は何?
では何の数値を見ていけば良いでしょうか。
これは業種によって異なります。
例えば設備がないサービス業に対して
固定比率とか固定長期適合率など
特に見る必要はありません。
税理士事務所のような労働集約型の事業では
仕入れが存在しません。
そのような業種に売上総利益率など
何の意味もありません。
業種業態によって見るべき数値は違います。
もっとも全部良いの一番良いのですが・・・。
まずは共通して大事な数値を
見ていきましょう。
自己資本比率=自己資本÷総資本
これも業種によって
目標とする数値は違いますが
まずは30%を目指しましょう。
高ければ高いほど会社の安全力は上がります。
無借金経営だと
70~80%位になっていきます。
流動比率=流動資産÷流動負債
こちらはまずは200%を目指しましょう。
簡単に解説すれば、
50円現金があり100円を
直ぐに支払わなければいけない場合、
50円お金が足りませんよね。
この場合の流動比率は
50円÷100円=50%となります。
では100円の現金があり50円を
直ぐに支払わないといけない場合、
50円お金が余りますよね。
この場合の流動比率は
100円÷50円=200%となります。
このような状態を目指しましょう!
売上高対営業利益率=営業利益÷売上高
こちらはまずは10%を目指しましょう。
これもなじみがある数値とは思いますが、
まず営業利益とはその名の通り、
その企業が営業活動を行って得た利益です。
それを売上高で割ります。
例えば売上高が200万円として、
その売上高を獲得するために営業活動を行い、
営業活動に関わる経費が
180万円だったら20万円残りますね。
20万円÷200万円で10%となります。
一概には言えませんが、
この会社は売上高が400万円になれば
40万円利益が残ると予測出来ますよね。
他にもまだありますが、
まずはどの業種も共通して
これまでの数値を意識しましょう。
おさらいですが自己資本比率、
流動比率、売上高対営業利益率です。
業種別に必要な数値とは?
次に業種ごとにポイントを見ていきましょう。
サービス業の必要数値は?
労働分配率=人件費÷売上総利益
これはサービスを提供して得た売上高から
それに直接かかった費用を
差し引いた売上総利益をどのくらい
労働者に分配しているかを表します。
労働集約型の企業にとっては
かなり重要な数値で
弊社でもかなり意識しています。
例えば売上総利益が100万円あって、
人件費が60万円あったら60%となります。
これは高い方が良いのか
低い方が良いのかとよく聞かれます。
低ければ低いほど企業に利益が残ります。
高ければ高いほど社員は満足します。
結論はバランスだと思います。
どこを目指すかは優良企業の数値を参考
にするのが良いと思います。
一人当たりの売上高=売上高÷社員数
売上高が1億円で社員数が10人であれば
一人当たりの売上高は1000万円です。
これも弊社ではかなり重要視しております。
一人当たりの売上高が高ければ高いほど
生産性が高いと言えます。
売上高が1億円で社員が20人いる会社より
10人で売上高を1億円稼げる方が
効率が良いですよね。
卸売業・小売業の必要数値は?
棚卸資産回転期間=棚卸資産÷売上高×365日
これは30日を目指しましょう。
棚卸資産とは在庫のことです。
主に商品ですね。
仕入れてから販売するまで商品を
何日間保管するのかという指標です。
ただし、卸売業や小売業でも
販売が確定してから
仕入れる企業もありますので、
そういった企業は
この数値は必要ないでしょう。
これが長ければ長いほど運転資金がいります。
例えば仕入れてから
販売するまでに6ヶ月かかると
6ヶ月間は仕入れた商品の代金払って
販売して入金があるまで
お金がその分必要になってきますよね。
ですから極力仕入れてから
販売するまでの期間は短くしましょう。
売掛債権回転期間=売掛債権÷売上高×365日
これも30日を目指しましょう。
これは販売してから
入金があるまでの期間です。
早いほうが良いですよね!
飲食業のように販売して
直ぐに現金がもらえるのと、
販売してから入金があるまで
3ヶ月もかかるのとでは大違いですよね。
ただしネット販売では入金を確認して
商品を発送する企業もありますので、
そのような企業はこの数値は
必要ないでしょう。
販売してから入金があるまでの期間を
極力短くすればお金は増えていきます。
支払債務回転期間=支払債務÷売上高×365日
これもバランスですが、
出来れば先ほどの
売掛債権回転期間より長くしましょう。
これは仕入れてから支払うまでの
期間ですので、
理想は仕入れ→販売→入金→支払です。
これを守ればお金はどんどん増えるでしょう。
これを守らなければ売上が
増えれば増えるほどお金は減るでしょう。
売上高対総利益率=売上総利益÷売上高
一般的にですが卸売業は15%~20%、
小売業は30%前後が平均的です。
小売業で解説すると
①80円で仕入れて100円で売る場合は、
この数値は20%です。
②70円で仕入れて100円で売る場合は、
この数値は30%です。
単純に比較すると
②30%の方が儲かるのは一目瞭然です。
では、①が10個売れたら儲けは200円で
②が6個しか売れなかったら
儲けは180円です。
この場合は①の方が儲かります。
小売業は基本的には
単価×個数(客数)が売上です。
平均的な利益率より値引いて個数を稼げば
利益が出る可能性もありますよね。
そこは各企業の戦略になってきます。
製造業の必要数値は?
卸売業・小売業と同様に
棚卸資産回転期間、
売掛債権回転期間、
仕入債務回転期間、
売上高対総利益率は大切です。
こちらは卸売業・小売業で
解説しましたので省略します。
固定比率=固定資産÷自己資本
こちらは低い方が良いです。
100%未満が望ましいです。
例えば100円で建物を建てるときに
50円しか自己資本がない場合は
200%となり、100円で建物を
建てるときに200円も自己資本が
ある場合は50%となります。
要するに自分のお金で
設備投資できるかどうかです。
製造業の場合、
一般的に工場の設備、機械装置などが多く
この数値は大事になってきます。
固定長期適合率=
固定資産÷(自己資本+長期借入金)
こちらも固定比率と同様に低い方が良く、
一般的には50%未満が望ましいです。
これは固定比率と似ていますが、
分母に長期借入金を加えています。
自己資本と安定的な長期的な負債で、
固定資産を取得しているのかを表しています。
固定資産は投資して回収するまで
時間を要します。
それを例えば短期借入金で、
固定資産を取得すると
直ぐにお金を払わないといけませんよね。
ですので自己資本と安定的な長期借入金で
設備投資を行いましょう!
以上が業種別の主要な数値となります。
他にもありますが、
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