活動レポート
- 消費税/インボイス
インボイス制度(免税事業者の取扱い)
*自社が免税事業者の場合の注意点
免税事業者はそのままでは適格請求書発行事業者になれません
課税事業者はインボイスの保存をもって仕入税額控除を受けることができます。
逆にいえばインボイスが無い課税仕入れについては仕入税額控除が原則できません。
また、インボイスを発行できるのは、課税事業者である適格請求書発行事業者に限られます。
つまり免税事業者のままではインボイスを発行できません。
結果として課税事業者である得意先は免税事業者からの仕入れを避けようと
するのではないか、消費税額分の値引き要請を行うのではないかと想定されます。
また、自社が免税事業者であっても仕入先が課税事業者である場合には
当然のように仕入れの金額に消費税額は加算され続けます。
自社が免税事業者である限りにおいてこの税額を控除する術はありません。
令和5年3月までに課税事業者になるかどうか判断しましょう
令和5年10月から適格請求書発行事業者になるためには、原則令和5年3月末までに
適格請求書発行事業者登録申請を行わなければなりません。
すなわち、現在の免税事業者がインボイス制度開始直後からインボイスを発行するためには、
令和5年3月末までに適格請求書発行事業者になるか否か判断する必要があります。
消費税を計算する手間、納税資金の確保等々、自社にとってのメリット・デメリットを
把握しましょう。
簡易課税制度の適用も検討しましょう
課税事業者になる選択をした上で、課税売上高が5,000万円以下の場合には
簡易課税事業者になるかどうかを検討しましょう。
・簡易課税制度とは
基準期間(前々年または前々事業年度)の課税売上高が5,000万円以下の場合、事業者が事前に
届出書を提出することで、本則課税に代えて簡易課税により消費税の申告計算を
することができる制度です。
簡易課税は「課税売上に対する消費税額」に「みなし仕入率」を掛けて計算した金額を
「課税仕入れに対する消費税額」とみなして計算します。
なお簡易課税を選択した場合、2年間続ける必要があります。
第1種事業(卸売業)みなし仕入率90%
第2種事業(小売業、農業、林業、漁業 *飲食料品の譲渡に係る事業)みなし仕入率80%
第3種事業(製造業等、農業、林業、漁業 *飲食料品の譲渡に係る事業を除く)
みなし仕入率70%
第4種事業(その他の事業)みなし仕入率60%
第5種事業(サービス業等、金融・保険業等)みなし仕入率50%
第6種事業(不動産業)みなし仕入率40%
一般的にはみなし仕入率の高い卸売業や小売業は簡易課税を選択したほうが
有利なケースがあります。
簡易課税を選択していれば仕入税額控除の要件であるインボイスの保存は不要となります。
経理事務の手続きとしても負担はかなり軽くなるはずです。
適格請求書発行事業者登録申請も含め、弊社にご相談ください。
*電子取引・インボイス対応ワークブックより抜粋
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税理士法人 広島パートナーズ
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