活動レポート
- その他(企業経営等)
法人成りのメリット・デメリット
現在、個人事業主として事業をされている方の中で、法人成りを悩まれている方もいらっしゃ
るのではないかと思います。
今回は、法人成りをするメリットとデメリットについてみていきます。
メリット
〇納税額を抑えられる
個人事業主の場合にかかる所得税は累進課税制度を採用している為、所得が増加するほど高い
税率で所得税が計算されます。これに対し、法人税の税率は最大で23.2%黒字が大きくなる
ほど法人化するメリットが大きくなります。
〇給与所得控除
個人事業主が法人化し会社の社長になると、会社から社長に対し給与の支払いをすることが
できます。会社は、売上から給与を経費として差し引くこともでき、さらに個人の所得区分は
事業所得から給与所得に変わり、個人事業主だった時よりも給与所得控除分の控除を受けるこ
とができるようになります。
〇家族への給与を経費にできる
法人成りして、家族を役員として役員報酬を分散させることで給与所得金額がさらに増え節税
効果が大きくなります。個人事業主でも、青色事業専従者という制度により家族に給与を支払
う事ができますが、これをするには事前の税務署への届出や、働き方の要件が必要となりま
す。
〇欠損金を10年間繰越できる
事業を営んだ結果、税法上の所得が赤字になることがありますが、この赤字を法人の場合、
最大で10年間繰り越すことができます。黒字と赤字を相殺することが節税につながります。
デメリット
〇初期費用がかかる
法人化するためには、会社の法律である定款の認証を受け、その後法務局で法人設立の商
業登記を行うなど費用と手間がかかります。
〇社会保険の加入義務
個人事業主として従業員を雇用している場合、常時雇用する従業員が5名未満であれば社会
保険料の適用事務所にはなりませんが、法人化してしまうと従業員を雇用しているか否かを
問わず必ず社会保険に加入する必要があります。社会保険の適用事務所になると、社会保険料
の会社負担が生じ、事務負担も増加します。
〇納税額が増加するケースも
毎期、経常的に黒字を計上する法人であれば法人化するメリットがありますが、赤字が続く
法人の場合には法人化が逆にデメリットになることもあります。
個人事業主の場合は赤字なら税金の支払いが発生しませんが、法人の場合は法人税に
「均等割」があり、赤字であっても必ず一定金額を納税しなければならないとされているため
です。
以上のメリットとデメリットがあげられます。
法人成りのタイミングにお悩みの方はぜひご相談ください。
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